北山杉について

杉北山杉は京都府指定の木であり、京都市内を北へ2km、北山高雄で生産されている。高雄は、年間を通して気温が冷涼で、暑い夏の日でもさわやかな谷風がわたり、冬は冷たい北山時雨がみまう日々が続く。そんな、清滝川の清流にせまる谷間の湿り気の多い空気が、北山杉を育てるのにこのうえない条件となっている。

北山杉は杉磨丸太を生産目標に、垂木台杉仕立と一代限り高林仕立の両作業法が行われている。
一代限り高林仕立は皆伐高林作業のことで、25〜40年生ぐらいで一斉に伐倒し、末口直径9〜16cmの床柱を生産する。
一方、台杉仕立は「北山のシンボル」ともいわれ、森林の狭さを補うために北山人が編み出した恒続的な造林方法で、生産財の用途を数奇屋建築用細丸太に限定したことも幸いし、独特な形で発展した。

しかし第二次大戦後、防火建築法のあおりお受けて垂木の売れ行きが急減したため、垂木生産に見切りをつけ、台杉仕立は大幅に減少し、一代限り丸太仕立が多くなっている。

北山杉

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